しいの実保育園 概要
はじめに
社会福祉法人育和会の保育は、長橋産婦人科の付属施設長橋ベビーセンターからスタートした。1968年に長橋ベビー保育園として認可され、0・1歳児60名を受け入れた。その後、ポストの数ほど保育園をという働く父母の願いを受けて、豊島区には公立保育園が次々に誕生した。高度成長期に入り、保育に対するニーズも多様になり、夜遅くまで働く人たちも増え、18時での保育では足りない家庭の子どもたちは、ベビーホテルなどの劣悪な施設を利用していた。そこでの痛ましい実態や不幸な死亡事故などが、TBSリポーターの堂本暁子さん達の取材で明らかにされ、大きな社会問題となり国会でも取り上げられた。これを機に国は児童福祉法を一部改正して、1981年10月から、認可園における延長・夜間保育の実施に踏み切った。
関西では早くから夜間保育園が設立されたが、最も必要とされる東京には、なかなかできなかった。東京都から強く要望されたのを受けて、初代園長田中隆子さんが長橋産婦人科の社宅を長橋千代さんから遺贈していただき、職員との話 し合いを重ねて1986年4月、豊島区長崎に夜間専門保育園『しいの実保育園』を開設した。国の 夜間保育制度の14時から22時までという8時間の保育時間では親の就労実態に応えられず 、子どもたちの日中の活動や生活リズムを保障できないので、都や区で実施している特例・延長 保育制度を国の制度に上乗せさせ、9時から22時までを保育時間とすることで合意。その後 更に早い時間からの開園を望む声を受けて、8時からの開園を実 施した。
2009年に公立園の民営化を受託し、千早第1保育園と合弁、千早町に移転して7時15分から22時15分までの夜型延 長保育園となった。広くなった園舎で念願だった夜間学童を開始。2013年には、園舎を改築し定員を110名とした。旧しいの実園舎は、一時預かり保育・ひろば事業を運営する子育て支援施設「たんぽぽ」として、保育園に通っていない家庭の拠り所となっている。
育和会・園のあゆみ
1964年4月 | 長橋ベビーセンター設立。長橋産婦人科の付属施設として乳児の託児施設を豊島区南長崎に開設。 |
1968年7月 | 長橋ベビー保育園開設(0歳児・1歳児)定員60名、乳児専門施設として東京都より認可。 |
1969年10月 | 社会福祉法人 育和会 設立。 |
1979年7月 | 長橋ベビー保育園改築。2歳児までの保育を開始。 |
1970年代 | 働く女性の増加、多様化する保育ニーズ(特に夜間に及ぶ長時間保育)の増加の中、ベビーホテルなどの劣悪な施設を利用する子ども達の痛ましい実態、不幸な死亡事故などが大きな社会問題となる。 |
1981年 | 「夜間保育園」制度化される |
1986年4月 | しいのみ保育園開園。夜間専門保育園として東京都で初めて認可される |
1990年4月 | 長橋ベビー保育園、幼児までの保育園になり 椎名町ひまわり保育園と名称変更。 |
2003年4月 | 中野区上鷺宮に とちの木保育園開園。 |
2009年4月 | 豊島区立千早第一保育園を受託、しいの実保育園と合併・移転し新たにスタート |
2013年3月 | 園舎改築。3月より新園舎で保育開始 |
育和会の基本理念
- 子どもの人権を尊重しながら、ひとりひとりが自分らしく成長することを大切にする。
- 地域、関係機関、保育団体との連携を密にし、働く父母や地域の多様化する要望に応える。
- 職員が誇りを持って働けるよう、労働条件を整え、計画的に研修を行い、職員の意見が反映されるような民主的な職場環境をつくります。
- 子どもの最善の利益を守るため、家庭と園と職員が協力し、地域や社会に向けてその声を代弁します。
- 子ども達に戦争や環境破壊の被害に会わせないために、平和・環境保護・脱原発の意思を表明する。
しいの実保育園の理念
しいの実保育園は、子どもたちが人間形成の大切な時期に、夜間に及ぶ長時間を過ごすもう一つのおうちとして、保護者と共に子どもの最善の利益を守り、福祉の増進のために積極的に取り組んでいきます。
園目標
- 7時15分から22時15分までを保育時間とし、多様化する保育への要望と期待に応えていきます。
- 誰もが信頼し、安心して子どもを託すことができるよう努めます。
- 一人ひとりの子どもを大切に、乳児期から幼児期の健やかな成長のために保育内容の充実に努めます。
- 保護者と保育園は子どもの幸せを守るために力を合わせていきます。
◆ 保育目標 ◆
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大切にしていること
- 子どもとの信頼関係を大切にし、一人ひとりが安心して自分を出して生活できるような保育をします。乳児から幼児までの発達の連続性を持ち、自分らしさを自信につなげ、豊かに生きていく基礎を築いていきます。
- 家庭的な雰囲気の中でゆったりとすごすことができるようにします。
- 戸外で活発に身体を動かし元気に遊び、室内で落ち着いて遊べるようにします。
- 保育士との信頼関係を基に少しずつ友達への関心を広げ、仲間とつながり仲間の中で育つことを大切にします。
- 安全で新鮮な食材を使い、バラエティに富んだ豊かな食事を手作りします。
- 登降園時や連絡帳・お便りなどで、毎日の生活の姿や成長を伝え、保護者とともに子どもの育ちを支えます。
- 地域の中での保育を大切にし、様々な人と交流します。
保育時間と休園
- 保育時間は7時15分から22時15分です。
- 休園日は、日曜・祝祭日・年末年始(12/29~1/3)です。
*12月29日、30日は特別保育あり
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施設の概要
設置主体 社会福祉法人育和会
理事長 飯田由美
園 長 谷崎みよ子
主任保育士 渥美京子 佐藤美砂子 副主任保育士 藤井あみ
開設日 昭和61年4月1日
定員 110名
職員数 園長 1名、保育士 21名、看護師 1名、事務員1名
栄養士 1名、調理員 2名、パート職員 若干名
クラス構成と職員配置
クラス | 年齢 |
クラス定員 |
担任数 |
延長・夜間担当 | |
さ く ら ん ぼ |
0才 |
12名 |
5名+看護師 | パート3名 | |
も も |
1才 |
18名 |
4名 |
パート1名 パート1名 +1名 |
1名+パート1名 |
ぶ ど う |
2才 |
20名 |
3名 |
1名+パート1名 |
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た ん ぽ ぽ |
3才 |
20名 |
2名 |
パート1名 | 1名+パート1名 |
す み れ |
4才 |
20名 |
1名 |
パート1名 | |
ひ ま わり |
5才 |
20名 |
1名 |
パート1名 | |
栄養士 1名 調理員 2名 | |||||
園 長 1名 ・ 主任2名 ・ 事務員1名 |
*0歳児は生後43日からです
*年令は4月2日の年令です