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自己愛性人格障害(156) 失格者の弁

一昨日、ボクの実家、高岡に帰郷してきた。
たっぷり毒親の餌食になってきた(笑)

*****

ボクが10代終わりから20代の終わりまで、
詳細な日記をつけていたのは以前書いた。
それは高野悦子「二十歳の原点」という本に非常に影響を受けている。
大学時代に「二十歳の原点」を読んでから、
ボクの日記の内容も濃密になり、
毎日1時間近くかけて書くようになっていた。

高野悦子は学生運動華やかりし60年代後半を大学生として過ごし、
20歳あまりで自殺をした。
死後、遺品整理していた時に大量の日記が発見された。
それが「二十歳の原点」である。

公開を前提としない私的なものを、
死後こうして出版されるとは本人も思わなかっただろう。
そして公開を前提としていないだけに、
真摯で素直な心情の吐露がなされている。

この本の巻末に、高野悦子の父親による、
「失格者の弁」というあとがきが記されている。
少し長いが、そこから引用する。

*****

(前略)親の私が抱いていた「悦子」と別の人間がそこにいたのです。
我が子のことは、生まれたときからすべて知りつくしていると思っていたのに、
私とあの娘の間にはこれほどの断絶があったとは。
親と子の断絶、それはあの娘が親の手を自ら拒否してしまったのかもしれません。
でも、それにも気付かず呑気にこれまでの「カッコ(高野悦子の愛称)」として接していた私、
大きな岐路に気付かず親と子は左右に分かれて進んでいたのです。
そしてそれに気付いた時には幽明境をわかち、
もはや手を差し伸べても届かぬ彼方に逝ってしまっていたのです。

5月31日、東京にまで呼び寄せて話しあったとき、
私は学園問題に関連して、
あの娘が学生生活を続けるべきかどうか という観点から論理を展開しました。
ところがあの娘は「今日東京へ行ってくる。家族との訣別をつけるために」
と書いていたのです。

*****

父親が記したタイトルが「失格者の弁」である。
娘のことなら何でも知り尽くしていると思っていた親が、
実は大きな断絶があったことを娘の死後に理解し、後悔している。

一昨日、実家に帰省し、両親と会ってきた。
ボクの両親に果たして「失格者の弁」を語らせることは出来るのだろうか。
今、そんなことを考えている。

 

Posted on 2014-01-14 | Category : ブログ | | 9 Comments »
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コメント9件

 せんち | 2014.01.16 11:13

本当に、人格障害者、
そして人格障害に毒された人たちはどうしようもないですね。
ボクのところは親が人格障害ではなく、
「人格障害者に毒された毒親」。

ちょうど「人格障害の毒親」を持つ友人が、
「遺書に恨みつらみ書いて自殺したろか!!」
と怒っていました。

高野悦子は、恨みつらみはなかったにせよ、
親子の意識の乖離、断絶を親が理解したのは、
その死後、遺書ではないが、日記を見た時という、
結局そうなのかと思った。

ボクはまだ自殺はしないけど、
両親の心の中でボクは死んだことにしてもらおう。
両親には、ボクを死んだものと思って、
ボクの事は諦めてもらいたいと思ったり。

 なみだ | 2014.01.21 20:31

せんちさん。。。

コメントを読んで、胸が痛くなります。

私の親も、自己愛性人格障害に育てられた毒親(母)です。

そして、私の実の両親である毒親は自己愛性人格障害の親から逃げるために、私を『生贄』にし、親業を放棄したのです。

私は、生まれたその日から自己愛性人格障害である祖母に育てられました。

地獄の日々でした。。。
多感な時期、何もかも無くなってしまえ!
生きてる事の無意味さに自分を傷つける日々もありました。
色んな人に振り回され
誰にも認められず。。。孤独との戦い。

よく50歳になれたな。。。って思います。

私を救ってくれたのは、
3人の子供たちを授けてくれた夫です。
そして、子供たち。。。

でも、その大切な子供たちが、自己愛性人格障害の餌食になってしまいました。

皮肉なものです。

この事件で、自分を取り巻いていた過去の闇までが明るみにでたのですから。。。
神様は、何故私に次々と苦しみを与えるのか。。。なんて、
宗教めいたこと考えもしましたが、
いいえ。
神様は、『自己愛性人格障害』という知識を私に与え、
『でこぽん』のサイトへ導いてくれたのだ。と感謝することにしました。

ここは、大切な空間です。

過去の家族に、滅多斬りにされ、(今も振り回されているのですが……)
その傷は治らなくとも、縫い合わせることは出来ます。
でも、痛いですよ。縫い針(子どもたち)は。。。
化膿して、悪化することばかり。。。
傷跡は凸凹ですが、免疫力がつき耐久性も改善されたように思います。

恐ることなく、家族を増やしてくださいね。

 せんち | 2014.01.24 2:41

*** なみださん
ボクのまわりでも、
そしてコメントを書いてくれている方々にも、
毒親の子供が多くいらっしゃいます。

人格障害者の毒親
人格障害者に毒された人格障害者でない毒親
どちらも毒親には変わりない。

そして、これはボクは確信を持って言えるのですが、
人格障害は完全に後天的なものだということです。
だからこそ、人格障害者の親に悩む子供が出てくる。
けして遺伝ではなく、環境による後天的なもの。

なみださん、子供たちは、絶対に守ってください。
ボクは嫁さんのためなら死ねます。
もし日本が戦争に巻き込まれ、
敵機が自分の嫁さん、家族の住む街を爆撃しようとしたら、
体当たりしてでも阻止します。

だから大東亜戦争末期における特攻は、
欧米人のいうようなクレイジーでも何でもない。
ボクには非常に心情が理解出来るものなのです。
話が大きくなり過ぎました(笑)

ボクは日教組教育の「命が大切」という教え、
これは間違っていると思っています。
ボクは命より大切な価値観というものがあると信じています。
先述のように、ボクは嫁さんのためなら死ねます。
ボクはまだ子供がいませんが、
子を持つ親ならば、子供のためなら死ねると皆言うのではと思います。

自分のためにしか生きられない人は淋しい。

誰かのために生きることが出来る人、
そういう誰かがいる人こそ、本当の生き甲斐を持っている人である。
そう思える誰かを持っている人こそ幸福であると、
ボクは確信しています。

なみださん、子供たちは守ってください。
ボクのように親に複雑な感情を抱く子供にはなって欲しくない。
ここで守らないと、もしかしたら、
親は僕たちを守ってくれなかったと将来感じるかもしれません。

ファイト

 なみだ | 2014.01.24 17:58

せんちさん。。。

ありがとうございます。
言霊の力を頂きます。

 とーます | 2014.02.15 15:30

お久しぶりです。
旦那の自己愛ぶりを書き込みしたくなりました(笑)
皆さんの戦っている自己愛と比べるとまだ軽い方かな。

関東にも珍しく雪が降り、朝からせっせと雪かき。
いい人アピールできる、恰好の環境。

お昼過ぎても帰宅せず。
1時頃、帰宅。帰宅するなり
「○○(子供)が雪かき頑張ったから、お向かいさんからお菓子もらったよ」
とわたしに聞こえるように話していました。

いい人アピールできたし、タダでお菓子ももらって上機嫌。

そして、午後の今も外でそのおむかいさんの子供と我が子とを遊ばせています。大ハッスル?してます。

でも、その遊んでいる場所が近隣の方が所有する空き地。
車が止まっているにもかかわらず、そこで子供たちに雪合戦させています。
普通の常識ある方なら、よそ様のしかも車が止まっている空き地に無断で入っていかないですよね。
おそらく、旦那的にはその土地の前の道路の雪かきしてやったにも関わらず、お礼もないし、物はくれないし、子供遊ばせようという思いが垣間見れて、非常に卑しい。

そんなに人から賞賛を得たいのか。
無償で相手のために尽くすなんて、問題外なんだろう。

たまに、家事を手伝ってくれたが、わたしは感謝するどころか、
余計な仕事が増えると思っていた。
やり方が違うから、わたしの望む結果になっていないので、
やるときは声かけてねと何度言ったことか。

旦那にとって家事を手伝う根本の意味がわたしと違っていたから、
感謝できなかったとわかった。
手伝うということはその人の力になって、負担を軽くしてあげるといった意味合いがあると思っていたが、旦那にとっては手伝っていることで、自分が賞賛を得られれば良かっただけだった。
相手の望む結果がどうであれ、そんなことはどうでもよかったんだってわかった時は、今までしてきたことの報われなさに悲しいやら、腹立たしいやら。

 ぽんず | 2014.02.15 20:14

>とーますさん

そもそも自己愛の世界は主役が自分でそれ以外の人間は自分を盛り立てるべき端役なので、他人の考えなど興味がないのですよね。合理性もどうでもいい。

会社の自己愛もそうです。周りから見たら間違っていることも、自己愛は全て自分が正解ですから、「ほら、僕役に立ってるでしょ」と自画自賛。

自己愛は全てが自画自賛で、さらに賛美を他者にも求めるからうざいんですよね。それって自分に自信がないからだと思いますが、以前、自己愛性人格障害を知る前に、自己愛に「何でそんなに自信がないの」と言ったらキレてました(笑)確信を突かれたから怒ったんでしょうね。

雪かきをして誉めてもらおうとしたり、お菓子貰ってやたら喜んだり。ホントに成人男性か?っていうような幼児性がとてもよく似ています。

 とーます | 2014.02.16 15:32

ぽんずさん・・・

長年近くにいると、常に劣等感を感じながら生きているなぁと
ひしひしと感じます。
自信がないの?と聞かれてキレるなんて、正にですよね。

わたしも何回か、もう少し自信を持って発言なり行動なりしたほうがいいとアドバイスされましたが、キレたりはしませんでした(笑い)
その自信のなさが、逆に自己愛につけこまれる隙になってしまったのでしょうね。

幼稚な部分を以前にも感じたことを思い出しました。

ありがとうの代わりに、試しに「よくできました(頭もなでる)」って言ってみよう、どういう反応をするだろう??と思ったことがありまして、実行してみました。
私的には「やめろよ!子供じゃないんだから!!」と怒ることを予測?期待?していましたが、
「はぁ。。。どうも。。。」
と満更ではない様子で、きもちわる!!!と一気に興ざめしてしまいました。

ホントに成人男性かよ?って思った瞬間でした。

 転落 | 2014.07.07 15:33

せんちさんは高岡のご出身なのですね。
昔、友人Oと高岡大仏の前の旅館に泊まったことを思いだしました。
Oは先に寝てしまったので、私だけが宿を抜け出し駅近くのポワレという洋食屋でコロッケをつまみにワインを飲みました。
朝、Oに「酒くせー!」と笑われたのも良い思い出。
たった数年前のことですが、もう10年以上も昔のことに感じます。

私は独り身ですが、いつかは身を張って守れる人を得たいですね。

 せんち | 2014.07.08 8:13

一昨日、仙台に旅行に行ったのですが、
往復で転落さんのブログを最初から全部読み返しました(笑)

人格障害者は別として、
仲間で定期的に旅行に出かける転落さんたちが羨ましいです。
ステキな仲間ですね。

ボクが高岡にいたのは高校卒業するまでですので、
当然、外食などするお金もなく、
ポワレという洋食屋も知りませんでした。
今度、帰省したときに行ってみようかな~

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