一度も愛してくれなかった母へ、一度も愛せなかった男たちへ
内容紹介
幼少期に母から受けた傷…女優・遠野なぎこが摂食障害、醜形恐怖を綴る衝撃の一冊。
母から愛されなかった娘は、愛を探すことが、こんなにも難しい…。
虐待、育児放棄、家庭崩壊、不倫。
「お前は醜い」と実の母から言われ続け、鏡を見ることさえ怖かった少女はなぜ、女優となったのか?
「七股女優」というレッテルを貼られた遠野なぎこが初めて明かす、衝撃の半生。
出版社からのコメント
「愛が、よくわからない」。
だって、母親にさえ愛されたことのない私が、男の人から愛してもらえるわけがないじゃない?
近づくと傷つけられる。傷つけられると傷つけ返してしまう。
そんな関係性はもう、母親だけで十分だ。
―――遠野なぎこが全身全霊で綴った母の罪、我が恋のあやまち。
親に十分な愛情をもらえずに成長したゆえに、恋にも家族にもうまく向き合えず、毎日をもがくようにして生きている女性は、あなたの隣にだっているはずです。
親への愛と憎しみは紙一重。憎くても憎くても、母への愛を断ち切ることができずに苦しむ娘。そんな娘は、誰かに恋し、誰かを愛することにも高い壁ができてしまう。
不器用で、痛々しくて、馬鹿正直な彼女のことを、世間は後ろ指さして嘲笑する。 「ほら、あの子が、誰とでも寝る女優だよ」と見て知ったように言う。
―― 遠野なぎこさんには、人には言えない何かがある。そう感じて、本書の執筆を依頼しました。
彼女は悩んだ末、すべてを書くことを決断してくれました。 そこに書かれていたことは、想像を超える壮絶な母と娘の愛憎物語でした。
氷のような家庭環境で育った「なぎこ」はどうやって母と決別できるのか?
本書を書きあげたことは、遠野さんにとって、母への愛と憎しみを断ち切るため、少女時代の弱かった自分を葬るための通過儀礼となりました。