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自己愛性人格障害(228) 存在の耐えられない軽さ 2

英国の女流作家フランシス・ホジソン・バーネットの代表作「小公女」。
1985年にアニメにもなった名作である。

*****

英国の寄宿学校に、ひとりの少女が転校してきた。
この少女、セーラは、親が桁違いのお金持ちで、
かつ優しく、頭もよく、人望があり、
たちまち学校の人気者になり、代表生徒にも選ばれる。

それを面白く思っていないのが、
セーラが転校してくる前までの代表生徒だったラビニアである。
周囲の注目が自分からセーラに移行するのが面白くない。
酸っぱいブドウ的な嫌味を言ったり、様々な意地悪をする。

ある時、セーラの父親が死んでしまい、
セーラは財産を全て失い、生徒ではなくメイドとして学校で働くことになる。
今まで人望あふれる代表生徒だったセーラが没落し、
再び代表生徒に返り咲いたラビニアは大喜び。
今までの嫉妬心をぶつけるように、メイドとなったセーラに、
今までよりも更に意地悪く接するようになる。

生徒のひとりが、ラビニアに問う。
「ねえ、あなたは何故、そんなにセーラに意地悪するの?」
ラビニアは苦虫を噛み潰したような顔で答える。

「セーラは、どんなに意地悪をしても、平気な顔をしている。
泣いたり、わめいたりするどころか、
まるで自分がまだプリンセスのままのような態度をしているからよ!」

*****

このラビニアのセリフは、子供たちのイジメの心理ではないだろうか。
反応を面白がりたいのに、相手は無反応。
だから余計に、イジメがエスカレートしていく。

人格障害者は、自分が無視されると、余計にムキになって関わろうとする。
困ったような顔をしたり、ダメージを受けたそぶりを見せることなく、
ターゲットは普段どおりの生活をしている。
周囲の人たちとも仲良くやっている。
こんなに自分が頑張って悪口を言ってるのに・・・・

本当に嫌いなら、どうでもよいではないか。
無視すればよいではないか。
ターゲット側からは人格障害者なんぞどうでもいい存在なので、
姉さんも上原を無視していたではないか。

ところが、なぜか人格障害者どもは、
あえて本人の見えるところで、意地悪をアピールしたりもする。
好きな女の子にわざと意地悪をする小学生のような心理だろうか。

ターゲット自身の中にすら、
自分の存在がいて欲しいと願っている。

人格障害者どもは、自分の存在の軽さに耐えられない。
周囲に認めてもらいたい。その情熱たるや常人の意識を超越している。
しかしその手法がわからないため、物をあげたり、共通の敵を作るなど、
歪んだ方向に進むので、余計に周囲と軋轢を生んで孤立する。

Posted on 2014-11-01 | Category : ブログ | | No Comments »
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